地方のサッカークラブを応援することから学ぶブログ

安曇野市に住みながら松本山雅というサッカークラブの応援を通じて学ぶことを中心に書いています

J1初昇格を果たす5時間前の話

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松本山雅のアウェイ戦を
応援しに遠征に行った時

1度だけ
チームと同じホテル
だったことがある

それは2014.11.1

松本山雅
J1初昇格を果たす日だ

これから書くのは
その記念すべき瞬間の
約5時間ほど前の出来事

当時を思い出しながら
書いていくことにする




そもそも
福岡へのアウェイ応援は
最後の最後まで
行くのに迷っていた

その大きな理由が
宿泊先のホテルだった

安くて1泊約2万円
この額は普段の約2倍
1万円前半の宿が
ないか最後まで粘っていた


試合2日前の2014.10.30

プロ野球の日本シリーズが
福岡ソフトバンクホークス
日本一によって幕を閉じた

本拠地福岡での勝利だった

これが直接関係
あるかはわからないが
この瞬間に
1万円前半の宿が空いた

晴れて1部屋予約完了である

博多駅から徒歩5分と
バツグンの立地条件だった
※今は閉店していてもう無い



試合当日

松本から名古屋
名古屋から新幹線で
一路 博多へ向かう
博多駅からの近さもあり
チェックインより
20分ほど早くホテルに着いた


案の定
ベッドメイク含め
お部屋が整っていないという

ロビーからラウンジへ通された

「お好きなお飲み物をお選び頂き」
「今しばらくお待ちください」

我ながらちゃんとした
ホテルを選んだなと思った
頼んだコーヒーは無料だった


コーヒーを飲みながら
ラウンジで周りを見渡していた


ふと

「〇BC」という
アルファベット3文字

どこかで見たことある
フォントと色づかいが
視界に入った気がした

慌てて首を旋回させて
その先を見るとそれは
ジャージに貼られている

ジャージ

黒いジャージに中肉中背
メガネでどこかコーチ顔

っていうかコーチ

西村さんじゃねえか

なんで福岡にいるの

プライベート?

プライベートもジャージ派?


あれ ちょっと


俺が福岡にいる理由は…


いろんなことを
秒で巡らせて
頭の中フル回転させてたら
〇BCは視界から消えた



と次の瞬間

見たことある
体育会系の兄ちゃん達が
続々とラウンジを横断して
奥の会場へと向かっていく


俺の席の横を通っていく
席の上には
モロ山雅サポだと分かる
バッグにタオルマフラーに
雨具にチケットホルダー

これはなかなか恥ずかしい
そして
どうしていいのかわからない


冷静に考えれば
メンバー発表の前に
思わぬカタチでベンチ入りの
メンバーを知ったことになる

とにかく早く
ベッドメイク終われと思った
その時は心の底から
ハウスの方のキーパーを応援した


ほどなくして
入室の許可がおりる

フロントで鍵をもらい
部屋に向かう
ふとラウンジの
奥の方をのぞいたが
選手達はまだ戻ってこない


エレベーターに乗って
部屋に入りやっと落ち着く

瀕死の携帯を充電させながら
部屋で少し時間を潰した

ここからアビスパ福岡
レベルファイブスタジアムまでは
博多駅から出てるバスに乗る



ユニフォームも着て
部屋を出てエレベーターに向かう

冷静になってきて
試合前のホテルで最後の
ミーティングでもしてたのかな
なんてさっきのことを思い出して
エレベーターが来るのを待った


ポーンと音が鳴り扉が開く

バナナ食べながら
大久保裕樹がご登場


訳わからず固まる

バナナ 大久保 バナナ

そのまま
エレベーターからOUT
入れ違うように
ユニ姿の山雅サポがINする


バナナ…

じゃない!

大久保…

俺と同じフロアなのかい?


どういうことだ…どういう…


もうすぐ目的地の1F
ポーンと音が鳴り扉が開く

鐵戸裕史 俺らの 鐵戸裕史 IN
ユニ姿の山雅サポ素早くOUT

これから試合前の選手に
なんて話しかけていいか
咄嗟になるとわからないもの

とにかく
その場を早く離れなければ!
という気持ちに襲われた

ただそれは
既にスイッチが入っていた
という訳では無かった
そういうナーバスな状態だから
何話していいかわからない
という訳では無かった

バナナ大久保を見て
リラックスしてるなーとも
思えたし
てっちゃんとすれ違った時も
気負ってる感じはなかった


ラウンジからの
興奮の熱が少しずつ
冷静になり始めた時
選手の些細なことを
1つずつ1つずつ
思い出しはじめていた


博多駅のバス乗り場に
着く頃には


いつも通りやれば
今日で決まるぞ!


と勇気とヤル気に溢れていた


そこから約5時間後

松本山雅は福岡で
無事に初のJ1昇格を果たした